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NY外為市場=ドルが対ユーロで1カ月ぶり高値、貿易巡る楽観的見方が支え

2025年07月30日(水)06時10分

ニューヨーク外為市場では、ドルは対ユーロで1カ月ぶり高値を付けた。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルは対ユーロで1カ月ぶり高値を付けた。一連の米国と主要貿易相手国との貿易交渉での合意が好感されている。ただ、市場の注目は、週内の米連邦準備理事会(FRB)や日銀の金利決定に向かっている。

米中は29日、スウェーデン・ストックホルムでの関税に関する閣僚協議を終えた。中国の通商交渉官を務める李成剛氏によると、「突破口」は見いだせなかったものの、両国が5月中旬に合意した90日間の関税と輸出規制の一時停止措置を延長することで合意した。

27日には、米国は欧州連合(EU)との関税交渉で枠組み合意に達した。米国は自動車を含めEUからの大半の輸入品に対する関税率を15%とする。日本との貿易交渉では、トランプ米大統領は相互関税が15%になると発表した。

ユーロ/ドルは0.39%安の1.154775ドルと、6月23日以来の安値を付けた。

主要通貨に対するドル指数は0.30%高の98.91で、6月23日以来の高水準。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、米国の日本、EUとの貿易協定や中国との関税停止延長の可能性が「下振れリスク解消の一助となり、安心感が広がった」と指摘。ただ、主にショートカバーによって7月に入り上昇しているドルの動きが「トレンドの変化なのか、これまで待たれていたテクニカル調整なのかが焦点だ」と述べた。

29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利が据え置かれるという見方が大勢。ただ、チャンドラー氏は「ウォラー理事もしくはボウマン副議長のいずれかが(据え置きに)反対票を投じる可能性を懸念する声もある」と指摘する。両氏はこれまで7月の利下げに前向きな姿勢を示している。

日銀が30日から2日間の日程で開催する金融政策決定会合も、現状維持となる可能性が高い。

ドル/円は0.05%安の148.465円。

ドル/円 NY終値 148.44/148.48

始値 148.54

高値 148.80

安値 148.34

ユーロ/ドル NY終値 1.1545/1.1547

始値 1.1574

高値 1.1575

安値 1.1520

ロイター
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