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午後3時のドルは一時148円台、米欧関税合意でユーロ/円1年ぶり高値

2025年07月28日(月)15時24分

 7月28日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅円安の147円後半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Shinji Kitamura

[東京 28日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅円安の147円後半で取引されている。日本に続き、欧州連合(EU)が対米関税交渉で合意したことを受けて、アジア株や米株先物が底堅い展開となり、円が弱含んだ。

週明け取引ではユーロ買いが先行した。米国はEUからの輸入品に対する関税率を15%と、これまで表明していた30%から引き下げて合意したことで、ユーロは対米ドル、対円ともに買い基調でスタート。対円では一時173円後半まで上昇し、昨年7月以来、約1年ぶり高値を更新した。

ドルと円がともに対ユーロで売られたため、ドル/円は最近の高値圏でもみあいとなったものの、楽観ムードが円売り圧力を強めたこともあり、ドルは一時148.02円まで買われ、1週間ぶり高値を更新した。

ドル高の側面もあったという。日本とEUが関税合意で巨額の対米直接投資を打ち出したことで「関税政策の先行き不透明感が後退していく中、基本的には米ドル高に繋がっていく」(ふくおかフィナンシャルグループのチーフストラテジスト、佐々木融氏)という。

トランプ米大統領は25日、久々にドル相場に言及した。ドル安となれば製造業が恩恵を受けるなどとして「聞こえは良くないが、ドルが弱くなる方が、はるかに多くの金を稼げる」と発言。同時に、ドルが弱くなるのは見た目が良くないと指摘し、強いドルは心理的に望ましく「気分が良くなる」、「強いドルが大好きだ」などと語った。

トランプ氏の発言は「真意がよくわからない」(外銀アナリスト)として、さほど材料視されず、相場の反応は限られた。もっとも、ドル148円台では戻り売りが活発で、上値は伸びなかった。

市場では、今週予定されている日米中銀会合や米雇用統計の発表、日本の政局の行方など幅広いテーマに関心が寄せられている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 147.83/147.87 1.1740/1.1741 173.59/173.60

午前9時現在 147.78/147.79 1.1754/1.1757 173.72/173.73

NY午後5時 147.66/147.68 1.1739/1.1743 173.35/173.42

ロイター
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