ニュース速報
ビジネス

上海証取が社債市場振興策、起債のすそ野広げ投資家誘致=関係者

2025年07月25日(金)17時24分

 7月25日、上海証券取引所が社債市場の振興に取り組んでいる。頭取引き所前で2020年2月撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

[25日 ロイター] - 上海証券取引所が社債市場の振興に取り組んでいる。関係者によると、民間企業に起債のすそ野を広げ、投資家を引き付けるための新たな枠組みを昨年後半に試験導入し、これまでに53件、370億元(52億ドル)相当の債券が販売された。

中国政府は、経済生産の60%以上、税収の半分以上を占める民間部門が資金調達しやすい環境を整備しようとしている。

関係者によると、新枠組みの下で上海証取は証券会社、ヘッジファンド、運用会社向けの説明会をオンラインや対面で頻繁に開催し、発行体の事業や財務内容を理解できる機会を設けている。また、投資の誘致に向け、発行を引き受けた証券会社に対し当該債券を購入し、流通市場で取引するよう働きかけている。

中国の社債発行市場は、国有企業がほとんどを占め、民間企業はごくわずかにとどまる。関係者によると、投資家は安全重視で国有企業や金融会社の債券に向かい、民間企業の債券は投資候補になりにくい。ただ低金利環境で国有企業債の利回りの低さに不満も出ており、上海証取の取り組みは時宜を得たものと言えるという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾でリコール投票始まる、野党議員24人の解職に是

ワールド

OPECプラス、有志8カ国の増産方針維持 28日の

ワールド

トランプ大統領、ロシアとの核軍縮合意「失効望ましく

ビジネス

アングル:低迷ヘルスケア株、浮上の鍵は米薬価政策巡
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 3
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や流域住民への影響は?下流国との外交問題必至
  • 4
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 5
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 6
    機密だらけ...イラン攻撃で注目、米軍「B-2ステルス…
  • 7
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「電力消費量」が多い国はどこ?
  • 9
    羽田空港に日本初上陸! アメックス「センチュリオン…
  • 10
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 3
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 4
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 7
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 8
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 9
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 10
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 7
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中