午後3時のドルは146円後半、米関税交渉期限など控え売買交錯

7月25日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの146円後半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの146円後半で取引されている。トランプ米大統領がパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の解任を否定したことなどを手掛かりにドルが一時買われたが、来週に米国の関税交渉期限や日米中銀会合など多数の注目イベントを控え、大きな値動きには至らなかった。
ドルは仲値に向けて実需と見られる買いが先行して、朝方の安値146円後半から147円半ばまで、一時じり高となった。
市場では、実需の売買が集中する5・10日で、月末のドル買いが優勢になったことに加え、FRB本部を訪問したトランプ大統領が、パウエル議長の解任は「必要だとは思わない」と発言したことが、ドルの買い戻しにつながったとの指摘もあった。
前日来のユーロ/円の上昇で、円売り圧力が対ドルに波及したことが、ドル/円を支えたとの見方もあった。ユーロは前日に行われた欧州中央銀行(ECB)理事会を経て、172円前半から上昇し、昨年7月以来の高値圏となる173円前半を付けた。
ラガルド総裁は理事会後の会見で、ECBは「様子見」モードにあると明言した。みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏は「基本的に連続利下げは期待すべきではない」としながら、ユーロの見通しは「米国との関税交渉に大きく依存する」との見方を示した。
ドル買いは長続きせず、午後3時前には146円後半へ反落した。日銀が年内に利上げできる環境が整う可能性があるとみている、との一部報道も話題となったが、その後すぐに147円台を回復するなど、影響は限られた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 146.93/146.94 1.1746/1.1748 172.60/172.61
午前9時現在 147.00/147.01 1.1754/1.1755 172.80/172.81
NY午後5時 146.99/147.01 1.1747/1.1750 172.68/172.73