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ウォルマート、買い物客や従業員など利用可能なAIエージェント投入へ

2025年07月25日(金)14時36分

 7月25日 米小売り大手ウォルマート は24日、買い物客、従業員、納入業者・出店者、ソフトウエア開発者それぞれが利用できる4種類の自律型人工知能(AIエージェント)「スーパーエージェント」を今後随時投入する計画を明らかにした。写真は4月3日、ニュージャージー州セコーカスのウォルマート店舗で撮影(2025年 ロイター/Siddharth Cavale)

Siddharth Cavale

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米小売り大手ウォルマート は24日、買い物客、従業員、納入業者・出店者、ソフトウエア開発者それぞれが利用できる4種類の自律型人工知能(AIエージェント)「スーパーエージェント」を今後随時投入する計画を明らかにした。

既存のAIツールを置き換えるとともに、新たなAIエージェントも提供し、いずれのグループにとっても同社とやり取りをする窓口になる。

ウォルマートはAI活用を主な手段として電子商取引(EC)拡大と5年以内にオンライン売上高を全体の5割まで高める目標を掲げている。ライバルのアマゾン・ドット・コムも既に出店者や消費者のためのAIツールを導入しているが、スーパーエージェントによって新商品発見から返品手続き支援、配送時間短縮などより気軽に買い物ができる環境を整備し、より顧客を奪い取りたい考えだ。

これまでの買い物客用AIツール「スパーキー」でも運動のための商品や保有するプリンターに合ったインクの提示、商品レビュー要約などが可能だったが、スーパーエージェントではさらに商品の再注文、パーティーなどの企画、利用者の冷蔵庫の中身を見せただけで料理レシピの素材を知ることなどができる。

店舗従業員や本社勤務者らが使うスーパーエージェントは従来別々のAIツールで行っていた有給休暇申請や特定商品の販売動向に関するリアルタイム情報の報告といった手続きを最低限の情報入力で一元的にこなせるようになる。

納入業者ら向けとソフト開発者向けのスーパーエージェントも、それぞれの作業効率を大幅に高めると期待されている。

ウォルマートのスレシュ・クマール最高技術責任者は「(スーパー)エージェントはわれわれが手掛ける全てをかなり自動化、簡略化できる力になる」と述べ、顧客側が既に多くの分野でAIを利用し、受け入れ準備が整っているので、スーパーエージェントの投入を決めたと付け加えた。

ロイター
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