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強い需要に供給が対応しなければインフレ加速、英中銀委員が警告

2025年07月17日(木)12時35分

イングランド銀行のマン金融政策委員は16日、需要の強さに供給が対応できなければインフレが加速し経済に悪影響が出ると指摘した。ロンドンのイングランド銀行。5月撮影(2025年 ロイター/Carlos Jasso)

[ロンドン 16日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のマン金融政策委員は16日、需要の強さに供給が対応できなければインフレが加速し経済に悪影響が出ると指摘し、インフレ率を鈍化させるために持続的な努力が必要になるとの見解を示した。

マン氏はビジネス・ニュース・ウェールズのインタビューで「中銀の一員として経済成長について考えるとき、私が見たいのは供給側の成長であり、需要はそれに伴う形になる」とし、「供給側の成長がなければ需要はシュガーハイ(一時的な興奮状態)にとどまり、良い結果にはならない」と述べた。

英国立統計局(ONS)が16日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3.6%に加速し2024年1月以来の高水準となった。

マン氏は、0.25%の利下げを決めた前回5月の金融政策委員会(MPC)で据え置きを主張した。

5月のMPCでは、需要が労働市場にどのような影響を及ぼしているかを巡って意見が分かれたとし、「MPCでの見解の相違は、需要状況が実際にどんな状況にあるのかや、雇用見通しや労働者の削減に関して労働市場でどのように作用しているのかについての評価の違いから生じていると思う」と語った。

マン氏は15日に発表された別のインタビューで、インフレ圧力が依然課題になっているとし、インフレ率を中銀目標の2%に戻すために政策金利を調整することが重要との認識を示している。

市場関係者は8月7日の次回MPCが0.25%の利下げを決定すると予想している。

ロイター
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