ニュース速報
ビジネス

EU、対米貿易交渉で低関税輸入枠や「輸出クレジット」などの導入議論=関係者

2025年07月10日(木)07時08分

 7月9日、欧州連合(EU)は米国との貿易交渉を進める中で、対米輸出自動車への高い関税適用を避けるため一定の低関税輸入枠や「輸出クレジット」といった措置の導入を議論している。米メリーランド州ボルティモア港で4月2日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[フランクフルト/ブリュッセル/ワシントン 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)は米国との貿易交渉を進める中で、対米輸出自動車への高い関税適用を避けるため一定の低関税輸入枠や「輸出クレジット」といった措置の導入を議論している。複数の業界関係者と通商担当当局者が明らかにした。

EU欧州委員会は、トランプ米大統領が「相互関税」停止期限として新たに設定した8月1日までの合意を目指している。

トランプ氏は8日、EUに課す具体的な関税率について「恐らく」2日以内に通知することになると述べ、EUはより協力的な態度になってきたと付け加えた。

EU側は、自動車と航空宇宙分野の高関税免除を重視。あるEUの外交官は以前、自動車はEUにとって「譲れない一線」だと強調していた。

4月以降、EUから米国に輸出される自動車には25%の追加関税が課されている。

EUの交渉責任者を務めるセフコビッチ欧州委員(通商担当)は9日、欧州委は米国との貿易合意の枠組みで前進しており、数日中には合意が可能かもしれないとの見方を示した。

3人の関係者によると、こうした中で議論されているのが、米国で自動車を生産し、第三国に輸出しているEUのメーカーに輸入関税をある程度免除するという提案だ。

対象メーカーは、米国から第三国への輸出額を「クレジット」として獲得し、この分に応じてEUから米国への輸出分への関税がゼロないし低関税になる措置を受けられるという。

そのような措置は、米国に主要なSUV(スポーツタイプ多目的車)生産拠点を有するBMWやメルセデス・ベンツなどの欧州メーカーにとってメリットになる。

また2人の関係者は、米国側が対米追加投資に同意したメーカーへの優遇関税も申し出ていると明かした。傘下のアウディの米国工場建設を検討中のフォルクスワーゲンには追い風だ。

米国は既に英国との間で、年間10万台を上限に英国産自動車に課す関税率を10%とする低関税輸入枠の導入に合意している。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

モディ印首相、中国との「関係改善に尽力」 習主席と

ワールド

インドネシア大統領、訪中取りやめ 首都デモが各地に

ビジネス

中国製造業PMI、8月は5カ月連続縮小 内需さえず

ワールド

ロシア軍参謀総長、前線で攻勢主張 春以降に3500
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマンスも変える「頸部トレーニング」の真実とは?
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯最も脳機能が向上する「週の運動時間」は?
  • 4
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 5
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 6
    就寝中に体の上を這い回る「危険生物」に気付いた女…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    シャーロット王女とルイ王子の「きょうだい愛」の瞬…
  • 9
    映画『K-POPガールズ! デーモン・ハンターズ』が世…
  • 10
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 4
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 7
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 8
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 9
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中