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米減税・歳出法案、財政赤字削減の勧告と矛盾=IMF

2025年07月04日(金)09時21分

7月3日、国際通貨基金(IMF)のコザック報道官はトランプ米大統領の看板政策を盛り込んだ大規模な減税・歳出法案について、IMFが同国に勧告している中期的な財政赤字削減と矛盾すると指摘した。写真はIMFのロゴ。バリ島ヌサドゥアで2018年10月撮影(2025年 ロイター/Johannes P. Christo)

[ワシントン 3日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のコザック報道官は3日、トランプ米大統領の看板政策を盛り込んだ大規模な減税・歳出法案について、IMFが同国に勧告している中期的な財政赤字削減と矛盾すると指摘した。

定例記者会見で、米国が財政再建に乗り出す必要がある一方、同法案は財政赤字拡大につながるという広いコンセンサスがあると述べた。

「IMFは一貫して、米国は徐々に財政赤字を削減し、公的債務の対国内総生産(GDP)比率をしっかりとした低下軌道に乗せる必要があると指摘してきた」とし、赤字削減プロセスの開始が早ければ早いほど、より緩やかに行うことができると述べた。

米国が財政赤字と債務を削減するための政策上の選択肢は多数あるとした上で、「慢性的な財政赤字にどう対処するか国内で合意を形成することが重要だ」と述べた。

IMFは近年、米国に対し、中間所得者層も対象に含む増税によって財政赤字を削減するよう勧告してきた。

コザック氏はIMFが米国の法案の詳細と経済への影響を精査中だとし、今月下旬に公表する最新の世界経済見通しに反映させると述べた。

ロイター
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