日鉄、劣後ローンで8000億円調達 買収のつなぎ融資返済に5000億円

　日本製鉄は７月３日、劣後ローンで８０００億円を調達すると発表した。２０２４年４月、都内の本社で撮影（２０２５年　ロイター/Issei Kato）

［東京　３日　ロイター］ - 日本製鉄は３日、劣後ローンで８０００億円を調達すると発表した。米鉄鋼大手ＵＳスチールの買収費用として調達したつなぎ融資２兆円の返済に５０００億円を、過去に劣後ローンで調達した４５００億円の借り換えに３０００億円を充てる。

劣後ローンは資本性と負債性の両面がある資金調達手法。日鉄は、調達額の半分を格付け会社から資本として認められると見込んでいる。

５０００億円は主要取引行５行から９月１８日までに、３０００億円は４行から７月２２日に借り入れる。

米格付け会社Ｓ＆Ｐグローバルは先月、ＵＳスチールの買収を完了した日鉄の格付けについて、「相応な規模の財務負荷緩和策」を即時に実施しないと判断されれば２ノッチ（段階）にとどまらない引き下げの可能性があるとの見解を示していた。