米石油・ガス事業活動、第2四半期は鉄鋼関税引き上げでやや縮小=ダラス連銀

米ダラス地区連銀が7月2日発表した最新調査で、テキサス、ルイジアナ、ニューメキシコ3州における第2・四半期の石油・ガス事業活動がやや縮小したことが分かった。写真はテキサス州オデッサ近郊のパーミアン盆地で稼働するポンプジャック。2019年2月撮影(2025年 ロイター/Nick Oxford)
[ヒューストン 2日 ロイター] - 米ダラス地区連銀が2日発表した最新調査で、テキサス、ルイジアナ、ニューメキシコ3州における第2・四半期の石油・ガス事業活動がやや縮小したことが分かった。
調査は6月18─26日に実施し、探査・生産企業91社と油田サービス企業45社から回答を得た。
トランプ政権が6月初め、米国に輸入される鉄鋼・アルミニウムに対する関税率を25%から50%に引き上げたことが響いた。鉄鋼は掘削リグやパイプライン、精製所、貯蔵タンクなどに不可欠で、米国で消費される鉄鋼の約4分の1が輸入されている。
調査対象企業の約半数は、今年掘削する油田・ガス田が年初時点の計画よりも少なくなるだろうと回答した。また27%は、最近の鉄鋼関税率の25%から50%への引き上げが掘削規模の減少につながるとの見通しを示した。
ある企業の幹部は「政権は生産者により好ましい環境を提供すると約束したが、実際には石油輸出国機構(OPEC)に恩恵が向かい、米国の業界がしわ寄せを受けている」と不満を口にした。
別の企業幹部も、関税が国内エネルギー業界に弊害をもたらしたと指摘。「これほど(事業環境が)不安定なレベルにある以上、(トランプ大統領が豪語した)『どんどん掘りまくれ』という事態は起きない」と言い切った。
調査によると、油田サービス企業のコスト上昇ペースは第1・四半期からやや加速した。鉄鋼・アルミ関税に起因するコストは顧客に転嫁されつつあるという。