NY外為市場=ドル下落、FRB当局者の利下げ支持発言受け

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長の利下げに関する発言や、米国によるイラン核施設攻撃に対するイランの反応は限定的なものになるとの期待が高まったことを受けた。
ドルは取引序盤、中東紛争の拡大を懸念して投資家がリスクの高いポジションを解消したことから一時上昇。ただ、米国のイラン核施設に対するイランの報復は限定的になるとの見方が高まったことがドルの圧力となった。
こうした中、FRBのボウマン副議長(金融監督担当)はこの日、インフレ圧力が抑制されたままであれば、早ければ次回会合で利下げを支持したいという認識を示した。政権の関税政策によるインフレへの影響は「最小限にとどまる」見通しを示した。
マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング担当ディレクター、ヘレン・ギブン氏は、「ボウマン氏はタカ派として知られているため、同氏が利下げに向かうような兆候を示せば、ドルは後退するだろう」と述べた。
フェデラルファンド(FF)金利先物市場は現在、年内の利下げ幅は計58ベーシスポイント(bp)になるとの見方を織り込む。これは25bpの利下げが2回実施されることは確実で、3回目の利下げの可能性も高まっているとの見方を示している。
FRBのウォラー理事が20日、FRBは次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを検討すべきとした発言も、利下げ観測を一段と強めた。
24─25日に予定されるパウエルFRB議長の議会証言にも注目が集まる。
円は対ドルで0.09%安の146.22円。一時、5月13日以来の安値となる148.02円を付けた。
主要通貨に対するドル指数0.32%安の98.45。取引序盤で一時、5月30日以来の高値となる99.42まで上昇した。
ユーロは0.39%高の1.1567ドル。
英ポンドは0.51%高の1.3517ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.49%高の10万3040ドルとなった。
ドル/円 NY終値 146.14/146.18
始値 147.98
高値 148.02
安値 146.02
ユーロ/ドル NY終値 1.1576/1.1579
始値 1.1462
高値 1.1581
安値 1.1458