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太陽HD、総会で社長の取締役再任案否決 筆頭株主やオアシスら反対

2025年06月21日(土)16時18分

Maki Shiraki

[東京 21日 ロイター] - 化学メーカーの太陽ホールディングス(HD)が21日に開いた定時株主総会で、佐藤英志社長の取締役再任案が否決された。同社長を巡っては、解任を求める株主提案が出されるなど主要株主が反対しており、再任議案を出していた会社側と対立していた。

香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが佐藤社長の取締役解任を求める株主提案を行ったほか、筆頭株主で約20%を保有するDICや創業家も反対の意向を示し、約4割が佐藤社長の再任に反対する見込みで、採決の行方が注目されていた。

オアシスは株主総会後、「太陽HDのコーポレートガバナンス(企業統治)の改善や企業価値向上の観点から現時点で有害であるとの考えから、佐藤氏の再任の反対を呼び掛けていた」とコメント。「株主の総体意思としてオアシスの主張が追認されたことを喜ばしく思う」とした。株主総会の結果を精査の上、大株主として今後もコーポレートガバナンスの改善や企業価値向上に貢献していくとしている。

オアシスは、過大な報酬を得ているなどとして佐藤社長を含む取締役2名の解任を要求し、株主総会前に保有比率を従来の13.00%から14.89%まで買い増したことが20日提出の変更報告書で明らかになっていた。

一方、太陽HDとグループの太陽インキ製造の「従業員有志一同」は、「急激な経営体制の変更は安定した業務環境を損なうほか、中⻑期的な成⻑戦略の停滞や企業価値を毀損するリスクがある」などとして、佐藤社長の再任案への賛成を求めていた。

ロイター
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