5月の米海上輸入が大幅減少、高水準の対中関税響く

調査会社デカルト・データマインのデータによると、米国の海上輸入が5月に大幅に減少した。写真はロサンゼルス港。5月1日、サンペドロで撮影(2025年 ロイター/ Mike Blake)
[ロサンゼルス 11日 ロイター] - 調査会社デカルト・データマインのデータによると、米国の海上輸入が5月に大幅に減少した。トランプ政権が中国からの輸入品に計145%の追加関税を課したことが響いた。
米中は9─10日にロンドンで通商協議を実施。中国のレアアース(希土類)輸出規制を解消する枠組みで合意した。対中関税は145%から引き下げられた30%と、トランプ大統領の1期目に導入された25%の計55%となる。
中国は米国の海上輸入で最大の供給国。
米西海岸の港は中国からの貨物が大きな割合を占めており、5月の輸入は大幅に落ち込んだ。カリフォルニア州ではロングビーチで前年比20.9%減、ロサンゼルスで8.5%減となった。ワシントン州ではシアトルが17.3%減、タコマが39.4%だった。
東海岸ではニューヨーク・ニュージャージー港の輸入量が15.3%減少した。バージニア州ノーフォークは14.7%減、ノースカロライナ州ウィルミントンは17.6%減。
メキシコ湾のヒューストン港は3.4%減、アラバマ州モービル港は20.4%減。
中国から米国への海上輸入は全体で28.5%減少した。