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午後3時のドルは145円近辺へ小幅高、米中協議後は売買交錯 膠着感も

2025年06月11日(水)15時44分

 6月11日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル高/円安の145円付近で推移している。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Atsuko Aoyama

[東京 11日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル高/円安の145円付近で推移している。貿易問題に関する米中の閣僚級協議は詳細が判明せず、前月のスイスでの合意内容の確認にとどまったとの見方も出る中でドル買いは大きく進まず、きょうの米消費者物価指数(CPI)発表を控えて、相場の膠着感も強まっている。

ドルは朝方の米中協議に関する発表で145.15円まで買われて高値を付けた後、一転して売りが強まり144.65円まで下落。その後は、売買が交錯する展開が続いた。午後には、超長期債の買い入れ消却に関して財務省幹部が7月からの実施に否定的な見解を示したとの報道で、一時ドル売り・円買いがやや強まる場面もあった。

りそな銀行資金証券部市場トレーディング室の広兼千晶氏は「非常に膠着した相場」だとして、現在の水準では実需筋の売買も活発化せず、投機筋の巻き戻しも本格化していない様子だと話す。

SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人・金融市場調査部長は米中協議について、中国にとってもレアアース(希土類)は切り札となるため全面的に譲歩することもできず、双方が本来の主張をぶつけ合う中でスイスでの合意確認にとどまった可能性があるとの見方を示す。協議が続く中、「決裂でも円満解決でもなく、ドル売りもドル買いも大きく進まない」としている。

ラトニック米商務長官は10日、ロンドンで2日間にわたって行った米中通商協議を受け、前月スイス・ジュネーブでの合意と米中首脳の電話会談の内容を実施するための枠組みで一致したと明らかにした。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 144.98/144.99 1.1422/1.1423 165.60/165.61

午前9時現在 144.82/144.86 1.1436/1.1439 165.66/165.67

NY午後5時 144.84/144.87 1.1423/1.1427 165.48/165.60

ロイター
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