モルガン・スタンレー、第2四半期末業績は堅調見込む=ピックCEO

6月10日、米モルガン・スタンレーのテッド・ピック最高経営責任者(CEO)は、企業の資本調達や合併・買収(M&A)の動きはトランプ米大統領の相互関税発表によって4月に落ち込んでいたがその後は持ち直しており、第2・四半期末の業績は堅調が見込まれると述べた。ニューヨークで2023年12月撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米モルガン・スタンレーのテッド・ピック最高経営責任者(CEO)は10日、企業の資本調達や合併・買収(M&A)の動きはトランプ米大統領の相互関税発表によって4月に落ち込んでいたがその後は持ち直しており、第2・四半期末の業績は堅調が見込まれると述べた。モルガン・スタンレーが主催した金融に関する年次イベントでの発言。
ピック氏は「ビジネスにものすごくわくわくしている」と心情を説明した。M&A案件や株式資本市場のスケジュールが勢いを取り戻しており、一部の分野ではM&A案件の協議がしっかりと継続し、活動が一層活発になっていると指摘。「今四半期の前半はトランプ関税によるボラティリティが最も大きくなり」、4月から5月に入る時期にかけてM&Aは動きが止まっていたが、この数週間で状況が変わってきているとした。
モルガン・スタンレーが新規株式公開(IPO)の引受主幹事を務めるフィンテック企業チャイムは今週中にIPOを実施する予定で、8億3200万ドルの調達を目指している。モルガン・スタンレーはこのほか5月中に、理学療法支援のヒンリ・ヘルスや広告技術MNTNのIPOでも主幹事を務めた。
モルガン・スタンレーは第1・四半期に株式トレーディングの収入が前年同期比45%増加して過去最高を記録した。1年半前にCEOに就任したピック氏はトランプ関税公表後の市場の混乱期に最も楽観的な見方を示したトップの1人だ。