米電力消費、今年と来年は過去最高へ データセンター需要で=EIA

6月10日、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は短期エネルギー見通しで、米国の電力消費量が今年と来年、データセンターからの旺盛な需要によって押し上げられ、過去最高を更新するとの見方を示した。アイオワ州カウンシルブラフスで2019年1月撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
[10日 ロイター] - 米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は10日公表した短期エネルギー見通しで、米国の電力消費量が今年と来年、データセンターからの旺盛な需要によって押し上げられ、過去最高を更新するとの見方を示した。
EIAによると、2024年に過去最高の4兆0970億キロワットアワー(kWh)だった米国の電力消費量は25年が4兆1930億kWh、26年が4兆2830億kWhに増える見通し。
データセンターに加え、米国の家庭と企業も暖房や交通手段のための電力使用を増やすと予想されている。
EIAは25年の電力消費量について、居住者セクターは1兆5170億kWh、商業セクターは1兆4740億kWh、工業セクターは1兆0550億kWhになると見込んでいる。
これまでの過去最高は居住者セクターが22年の1兆5090億kWh、商業セクターが24年の1兆4340億kWh、工業セクターは2000年の1兆0640億kWhだった。
一方でEIAは、米国の総発電量に占める天然ガスの比率について、24年の42%から25年は40%に下がり、26年も横ばいの40%と予想。石炭の比率は25年に前年比横ばいの16%となり、26年には15%に下がると見込んだ。
24年に23%だった再生可能エネルギーの比率は25年が25%、26年は27%に上昇する見通し。原子力発電の比率は25年が前年と同じ19%となり、26年は18%に下がる見込みだ。