米投機的格付け企業、来年はデフォルト率上昇へ=ドイツ銀

ドイツ銀行は9日付ノートで、投機的格付け米企業のデフォルト(債務不履行)率は2026年後半までに現在の4.7%から4.8%に上昇するとの見通しを示した。写真はドイツ銀のロゴ、2022年12月撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[ロンドン 9日 ロイター] - ドイツ銀行は9日付ノートで、投機的格付け米企業のデフォルト(債務不履行)率は2026年後半までに現在の4.7%から4.8%に上昇するとの見通しを示した。経済成長の鈍化と利払い負担増大のどちらかが影響するという。
こうした予想の根拠の1つになっているのは、引き締め的な金融環境だ。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを休止している中で、近いうちに米10年国債利回りは名目の国内総生産(GDP)成長率を上回るというのがドイツ銀の想定。これはコロナ禍の期間を除けば、少なくとも2011年以降初めてとなる。
米経済成長は減速が続き、ドイツ銀は景気後退確率を30%と見込む。一方米10年債利回りは現在4.5%前後で推移しており、FRBがインフレ懸念から利下げに慎重なため、利回りは高止まりが続くという。
さらに銀行の融資基準も厳しいままだ。
ドイツ銀は「FRBは雇用が落ち込むまで利下げしそうにない。来年は成長の弱まりか金利上昇、あるいはその両方が米国のデフォルト率低下を阻むはずだ」と述べた。