5月の米海上輸入量、中国コンテナは28.5%急減 トランプ関税で

6月9日、サプライチェーン技術プロバイダーのデカルトは、米国が5月に中国から海上輸入したコンテナ総量が前年同月比28.5%急減したと発表した。写真はロサンゼルス港。5月13日、カリフォルニアのサンペドロで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[ロサンゼルス 9日 ロイター] - サプライチェーン技術プロバイダーのデカルトは9日、米国が5月に中国から海上輸入したコンテナ総量が前年同月比28.5%急減したと発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以来の大幅な落ち込みだ。
第2次トランプ米政権が中国からの輸入品に計145%の追加関税率を課したことが響いた。
米西海岸の港は中国貿易が主体のため大きな影響が出た。貨物取扱量で国内最大のロングビーチ港とロサンゼルス港は4月から5月にかけ、中国からのコンテナ量がそれぞれ31.6%減、29.9%減と大幅に減少した。
世界全体からの米国の輸入量は7.2%減の218万TEU(20フィート標準コンテナ換算)だった。前月までは米企業が関税率の一段の上昇リスクから前倒しで輸入し、記録的な水準に迫っていたが、5月は需要の先食い一巡が浮き彫りになった。
デカルトは「中国からの輸入は今後数カ月間、減少傾向が続く可能性がある。輸入業者が仕入れコスト上昇を受けて調達戦略を見直しているためだ」と指摘した。