2%目標重視に回帰を、過去の低インフレ穴埋めせず=ダラス連銀総裁

米ダラス地区連銀のローガン総裁は3日、インフレ率が目標を下回った過去の期間を補うために高インフレを容認するのではなく、2%のインフレ目標に向けた金融政策の枠組みに回帰したいとの考えを示した。2023年10月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
[3日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のローガン総裁は3日、インフレ率が目標を下回った過去の期間を補うために高インフレを容認するのではなく、2%のインフレ目標に向けた金融政策の枠組みに回帰したいとの考えを示した。同時に、労働市場が弱体化している時だけでなく、過熱しているように見える場合にも連邦準備理事会(FRB)は対応すべきだと述べた。
FRBの現行の枠組みである「柔軟な平均インフレ目標(FAIT)」では、インフレ率の低い年を相殺するために高インフレ期を活用するアプローチが採用されている。
ローガン総裁は足元の高金利環境を認識しているとした上で、「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)後の経験から、インフレ率が目標をはるかに上回る可能性があることが十分に実証された」と指摘。これを踏まえ、「過去のインフレ率の低い時期を補おうとするよりも、今後のインフレ目標達成に重点を置く方が適切だと考えている」と述べた。
さらに、現行の枠組みでは、雇用が持続可能な水準を超えた場合にはFRBの政策で対応する必要がないと強調されているが、雇用が持続可能な最大水準を下回る場合だけでなく、上回る場合にも注意を払うべきとの考えを示した。