米アップル、EUに異議申し立て 「競合へのエコシステム開放は不合理」

6月2日、米アップルは、メタやアルファベット 傘下のグーグルなどの競合他社に対して自社のエコシステム(経済圏)を開放するよう求める欧州連合(EU)の命令に対し、異議申し立てを行った。写真はニューヨークの五番街にあるアップルストアの前を歩く人々。5月1日撮影(2025年 ロイター/Kylie Cooper)
[2日 ロイター] - 米アップルは、メタやアルファベット 傘下のグーグルなどの競合他社に対して自社のエコシステム(経済圏)を開放するよう求める欧州連合(EU)の命令に対し、異議申し立てを行った。アップルは、命令は不合理で、イノベーション(技術革新)を妨げると主張している。
EU欧州委員会は3月、巨大IT企業の力を抑制することを目的としたデジタル市場法(DMA)に照らし、アップルが順守すべき点を明示。同業他社がアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」やタブレット端末「iPad(アイパッド)」に接続しやすくすることなどを命じた。
アップルは声明で、EUの互換性要件について、「不合理でコストがかかり、イノベーションを阻害する」と指摘。「これらの要件は、データを必要とする企業に機密情報を渡すことにもなり、EUのユーザーにプライバシーとセキュリティーの大きなリスクをもたらす」と強調した。