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午前の日経平均は続落、米中摩擦懸念で 円高も重し

2025年06月02日(月)12時32分

 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比551円08銭安の3万7414円02銭と、続落した。東証で1月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 2日 ロイター] -

前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比551円08銭安の3万7414円02銭と、続落した。米中貿易摩擦への懸念が高まっていることや、為替の円高進行を受けて日経平均は軟調な展開が続き、一時560円超値下がりする場面があった。指数寄与度の大きい半導体株や主力銘柄が安く、相場の重しとなった。

日経平均は前営業日比313円安でスタートした後、水準を切り下げ、前場中盤に一時563円安の3万7401円15銭まで下落した。週末にトランプ米大統領による中国批判が伝わり米中摩擦懸念が再び高まったことで、ドル/円は朝方に比べて円高方向に振れている。株式市場では自動車株やハイテク株に売りが出て、相場を押し下げた。

日経平均は下げ幅をどんどん拡大する展開にはならなかったものの、前場後半にかけても3万7400円台で軟調な地合いが続いた。

市場では「米中懸念を受けた円高がきょうの相場の重しとなっており、為替動向に振らされやすい地合いは続いている」(東海東京インテリジェンス・ラボのシニアアナリスト・澤田遼太郎氏)との声が聞かれる。市場参加者の関心は引き続き、関税交渉に向かっているが、「現時点では要人からのコメントも具体的な内容は少ないので織り込むのが難しい」(澤田氏)という。

目先の日経平均については「海外要因で振らされやすい状況ではあるが、大きな悪材料が出なければ3万7000円台を中心に横ばい圏での推移が続くのではないか」(外資証券・アナリスト)との指摘が聞かれた。

TOPIXは1%安の2773.67ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆8510億0400万円だった。東証33業種では、建設、倉庫・運輸関連、パルプ・紙の3業種が値上がり。ゴム製品、精密機器、輸送用機器など30業種は値下がりした。

個別では、指数寄与度の大きいアドバンテストが3%超安、東京エレクトロンが1%超安、ソフトバンクグループが3%安、ファーストリテイリングが1%超安だった。主力のトヨタ自動車は2%超安。

一方、日本製鉄は小幅安。富士通は4%高で堅調、前週末に株式分割の実施を公表したコクヨ、住友林業はしっかりだった。

プライム市場の騰落数は、値上がり490銘柄(30%)に対し、値下がりが1066銘柄(65%)、変わらずが73銘柄(4%)だった。

ロイター
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