ニュース速報
ビジネス

中国バイオ企業との取引制限法案、米下院が可決 無錫薬明康徳など

2024年09月10日(火)19時15分

 9月9日、米下院は国家安全保障上の懸念を理由に中国の無錫薬明康徳新薬開発や華大基因(BGI)など複数のバイオテクノロジー企業との取引を制限することを目的とした法案を可決した。写真は無錫薬明康徳新薬開発の施設。3月、米サンディエゴで撮影(2024年 ロイター/Michael Erman)

Karen Freifeld

[9日 ロイター] - 米下院は9日、国家安全保障上の懸念を理由に中国の無錫薬明康徳新薬開発や華大基因(BGI)など複数のバイオテクノロジー企業との取引を制限することを目的とした法案を可決した。

対象となる企業およびそれらと取引する企業との連邦政府との契約を禁止する。

法案の支持者らは、米国民の遺伝子や健康に関する個人情報と医薬品の国内サプライチェーン(供給網)を保護するために必要だと主張している。

可決に必要とされる3分の2以上の賛成を上回る306対81で可決された。

法案が上院を通過すれば、バイデン米大統領に送られることになる。上院本会議で同法案がいつ採決されるかや、採決されるかどうかは不明。

中国外務省の毛寧報道官は記者会見で、同法案は「差別的」であり、米国は中国企業を抑圧する「言い訳」をやめるべきだと述べた。「中国は自国企業の正当な権利と利益を断固として守り続ける」と強調した。

10日の香港市場で無錫薬明康徳は一時11%、薬明生物は9%それぞれ下落した。

無錫薬明康徳は声明で、正当な手続きなしに不当な方法で指定されたとして、下院の法案可決に失望を表明した。

BGIグループは「米国の立法プロセスが勝者と敗者を選ぶために使われていることに失望している」とし、国家安全保障上のリスクはないと改めて訴えた。

MGIは、同社と子会社のコンプリート・ゲノミクスは装置を手がけており、患者の遺伝子データにアクセスしたり収集したり管理したりすることはないと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 7
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中