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中国政府系ファンドCIC、米国で長期投資機会を模索
3月4日、中国の政府系ファンド、中国投資有限責任公司(CIC)の趙海英最高戦略責任者(CSO)はロイターに対し、米ゴールドマン・サックスと共同で設立したファンドが25億ドルを調達したことを明らかにし、米国で引き続き長期投資の機会を模索する方針を示した。写真はCICの本社。北京で2016年3月撮影(2021年 ロイター/Jason Lee)
[北京 4日 ロイター] - 中国の政府系ファンド、中国投資有限責任公司(CIC)の趙海英最高戦略責任者(CSO)はロイターに対し、米ゴールドマン・サックスと共同で設立したファンドが25億ドルを調達したことを明らかにし、米国で引き続き長期投資の機会を模索する方針を示した。
CICはトランプ前米大統領の訪中に合わせ、2017年11月にゴールドマンと共同で「米中産業協力ファンド」を設立。趙氏によると、同ファンドはこれまでに米国で2つの投資案件を完了しているという。
関係筋によると、調達額は戦略の変更により、当初目標の50億ドルを下回った。
趙氏は、資金調達は順調とした上で、短期的にゴールドマンと同様の2つ目のファンドを設立する計画はないと述べた。
ロイターは2019年、米中産業協力ファンドとゴールドマンが初の案件として2018年9月にカリフォルニア州のゴムパッキン製造会社ボイド・コープに30億ドルを投資したと報じた。
趙氏は2つ目の案件について、昨年、米中の通商関係が悪化する中で完了したと明らかにした。詳細には言及しなかった。
趙氏は、バイデン政権下で米国の政策が転換するかどうか注視していくとし、「引き続き長期的な機会を模索する」と述べた。
「われわれは中国の政府系ファンドとして、中国市場を熟知しており、この優位性を活用し、外国企業と中国の架け橋になることが可能だ」と語った。
同氏によると、CICは昨年、英国、日本、イタリア、フランスそれぞれとの協力ファンドを通じても、複数の投資を行ったという。