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FRB、積極的な刺激策の時期でない=サンフランシスコ連銀総裁
12月1日米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、新型コロナウイルス禍からの完全かつ本格的な回復には時間がかかる見通しで、米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和の継続を迫られるという見方を示した。同時に、積極的に刺激策を打ち出す時期ではないとも強調した。写真は2018年8月、ワシントンのFRB(2020年 ロイター/Chris Wattie)
[1日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は1日、新型コロナウイルス禍からの完全かつ本格的な回復には時間がかかる見通しで、米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和の継続を迫られるという見方を示した。同時に、積極的に刺激策を打ち出す時期ではないとも強調した。
アリゾナ州立大学主催のオンライン昼食会で「インフレ率が数カ月間、2%超に到達したからといって勝利宣言をすることはできない。物価の安定を完全に達成するためには、インフレ率が持続して穏やかに目標を上回る必要がある。それからでなければ雇用も完全とはならない」と述べた。
その上で「コロナ禍からの完全かつ本格的な回復には時間がかかる見通し」だが、「回復が段階的であっても、FRBは確約をもって物価を持続的に目標に導くことが可能」とした。
また、経済は向こう数カ月間、減速する公算が大きいものの、FRBが積極的に景気刺激策を打ち出す時期には至っておらず、現在の政策は「良好」と明言。FRBが月額1200億ドルの資産買い取りプログラムにおいて、長期債の買い取りを増やす可能性はあるが、「FRBの方向性に加え、金融市場をあるべき場所に導くためにFRBが何か違うことを行う必要性を巡って、市場が誤解しているような兆候は見られない」とした。