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中国、3月社会融資と1-3月新規融資は過去最高 コロナ対策進める

2020年04月10日(金)22時23分

 4月10日、中国人民銀行(中央銀行)が発表した3月の新規人民元建て融資は2兆8500億元で、2月から大幅に増加し、アナリスト予想も上回った。写真は人民元紙幣。上海で2011年1月撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)

[北京 10日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が発表した3月の新規人民元建て融資は2兆8500億元(4052億ドル)で、2月から大幅に増加し、アナリスト予想も上回った。

2月は9057億元。ロイターがまとめたアナリストの予想は2月の約2倍の1兆8000億元だった。2019年3月は1兆6900億元。

マネーサプライM2の前年比伸び率は10.1%。アナリスト予想は2月と同じ8.8%だった。

3月末時点の人民元建て融資残高は前年比12.7%増。2月およびアナリスト予想の12.1%増を上回った。

第1・四半期の銀行貸し出しは7兆1000億元となり、これまでの最高だった昨年第1・四半期の5兆8100億元を上回った。

人民銀の統計局長は記者団に対し、第1・四半期の政府による様々な景気刺激策が過去最高の貸し出しの要因と指摘。流動性の「妥当かつ潤沢な状態」維持につながったと述べた。

人民銀は債務リスクを勘案して「洪水のような」資金供給は避けているが、同局長によると、政府主導の主要プロジェクト再始動や消費・不動産需要の上振れにより、第2・四半期には今後の融資需要が急拡大すると見込んでいるという。

ゴールドマン・サックスは調査ノートで、「金利や預金準備率引き下げほどの度合いではないが、政府が緩和政策を静かに進めていることを3月の指標は示した」と述べた。

3月の社会融資総量は5兆1500億元。2月の8550億元から大幅に増加し過去最高となった。アナリストの予想の2兆8000億元も大幅に上回った。

社会融資総量には、新規株式公開、信託会社の融資、債券発行など、通常の銀行融資以外の簿外の与信も含まれている。

1─3月の社会融資総量は11兆0800億元。

3月末時点の社会融資総量残高は前年比11.5%増の262兆2400億元となった。伸び率は2月の10.7%増から加速した。

1─3月期の銀行融資は7兆1000億元となり、過去最高を記録。2019年第1・四半期の5兆8100億元以来の高水準だった。

ロイターが人民銀のデータから算出した3月の個人向け融資は9891億元に急回復した。2月は差し引き4133億元減少だった。

企業向け融資は2兆0500億元で、2月の1兆1300億元から倍増した。

*内容を追加しました。

ロイター
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