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キャタピラー決算、材料費の影響懸念広がる 株価一転下落

2018年04月25日(水)07時40分

 4月24日、米重機メーカーのキャタピラーが発表した第1・四半期決算は、同社製品に対する需要が世界的に好調となる中、利益が市場予想を上回った。同社は通年の利益見通しを引き上げた。写真は同社製のトラック。北京で2013年10月撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[シカゴ 24日 ロイター] - 米重機メーカーのキャタピラー発表した第1・四半期決算は、同社製品に対する需要が世界的に好調となる中、利益が市場予想を上回った。同社は通年の利益見通しを引き上げた。

ただ、トランプ大統領の鉄鋼輸入制限に向けた動きを受け、原材料費が膨らみ利益率を圧迫するとの懸念が広がり、同社株価は一時4.6%上昇後に6.2%安で引け、株式相場全体の下げにつながった。

幹部の1人は「第1・四半期の業績は例外的」と説明、こうした水準は続かないとの見通しを示した。

幹部が第1・四半期の業績について、年内では「高い水位標」と指摘したことを受け投資家の間に懸念が強まった。

同社は、年内も堅調な利益を見込む一方で、原材料コスト増に伴う同等の価格設定力は期待できないとの見方も示した。

第1・四半期決算は、1株純利益は2.74ドル。アナリスト予想平均は2.04ドル。調整後の1株純利益は2.82ドル。

売上高は31%増の129億ドルと予想を超えた。商品価格が堅調だったほか、北米と中国の建設活動が活発化し、鉱業・建設機械の売り上げを押し上げた。プラスの為替効果なども追い風となった。

北米の売り上げ増が目立ったほか、中国で建設機材への末端需要が高まり、アジア・太平洋地域全体の売上高を前年同期比で44%押し上げた。

第1・四半期の自社株買い規模は5億ドル、3月末時点の手持ち資金は79億ドル。

2018年の1株利益見通しは9.75─10.75ドルとし、1月時点から2ドル引き上げた。全地域および大半の末端市場で需要が拡大し、予想を上回る販売数量が見込まれるとした。

発電関連の売上高が数年間低迷していたが、今年は増加を見込む。世界の景気改善や商品価格回復に伴い、鉱業各社の設備投資に追い風が吹くとの見通しも示した。

今年の見通しは、将来の地政学リスクや貿易規制強化に伴う影響を含んでいない。

貿易摩擦への懸念を受けて、株価は前回の決算公表時以降6%下落していた。

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