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米耐久財コア受注、9月は予想上回る

2017年10月26日(木)04時16分

[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日発表した9月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.3%増と、市場予想の0.5%増を上回った。

8月のコア資本財の受注は当初発表の0.9%増から1.3%増へ上方改定された。

9月の前年同月比は3.8%増加した。

国内総生産(GDP)の設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷は前月比0.7%増と、8カ月連続で伸びた。8月は1.2%増加していた。設備投資は第3・四半期にGDPを押し上げる方向に働いたとみられており、ハリケーンによるGDPの重しを軽減するかもしれない。

別個に発表された9月の新築住宅販売は2007年10月以来約10年ぶりの高水準を記録しており、住宅市場の持ち直しとも相まって、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げを行う材料になるとみられる。

MUFG(ニューヨーク)の首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「明るい経済指標は経済が進展している証しであり、FRBは年内に追加利上げを行う構えだ」と述べた。

商務省の当局者は、耐久財受注の統計においてハリケーン「ハービー」と「イルマ」の要因だけを切り離すことはできないとした。「特定の地域ではなく全国レベルでの製造活動における月々の変動の推計値を算出するようにできているからだ」と説明した。

商務省は27日に第3・四半期GDPの速報値を発表する。ロイターのエコノミスト調査によると、GDPは年率で2.5%増となる見込みで、第2・四半期の3.1%増から鈍化するとの見方だ。

底堅い設備投資は、米経済の約12%を占める製造業を下支えしている。

9月の前月比の内訳は、コンピューター・電子製品が1.6%増。8月は1.8%増加していた。組立金属製品も増加した。一方、機械と一次金属、電機・家電は落ち込んだ。

全体としての耐久財受注は前月比2.2%増だった。輸送機器が5.1%増加し、全体水準を押し上げた。耐久財はトースターから航空機まで、3年以上使われるモノを指す。8月は2.0%増だった。米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、同社の9月の航空機受注は72件と、8月の33件から大幅に増えた。自動車・同部品は0.1%増。8月は2.8%増加していた。

*内容を追加して再送します。

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