ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(30日)

2017年05月31日(水)04時19分

[30日 ロイター] - <為替> ドルが大半の通貨に対して下落した。欧州政治を巡る懸念や日欧米の株安などに伴い、慎重な見方が広がり米国債利回りが低下、ドルの重しとなった。

外為市場:[USD/J]

<ロンドン株式市場> 反落した。ポンドの持ち直しに伴って輸出関連の銘柄が売られた。

前週は世論調査でメイ首相率いる保守党の野党・労働党に対する支持率のリードが縮小したことが判明し、ポンドが2%近く値下がりした。30日はポンドが持ち直し、ポンド安の恩恵がなくなるとして輸出株が売られた。FT100種<.FTSE>の中では、たばこ大手のブリティッシュ・アメリカン・タバコやインペリアル・ブランズ、製薬会社のシャイアーの下げが目立った。

ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)を傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は1.4%安。週末にBAのシステム障害で多くの便が欠航になって以降、初めての取引日だった。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 4営業日続落で取引を終えた。イタリアの政治を巡る先行き不透明感と、投資判断の引き下げによって銀行株が売られ、全体の重しとなった。

イタリアで総選挙が前倒しされるとの見方から、前週から利益確定売りがみられる。これまで好調だった銀行などの部門で特に顕著だ。

STOXXユーロ圏銀行株指数<.SX7E>は1.52%低下した。ドイツ銀行がユーロ圏の銀行に対する投資判断を「アンダーウェート」に引き下げたことから市場心理が悪化した。ドイツ銀行は、昨年夏からの銀行株の値上がりを受け、利益確定売りを推奨。投資家向けのメモで、ユーロ圏の経済成長は次第に弱まるとの見方を示した上で、銀行株が景気に最も左右される銘柄の1つとした。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 独連邦債利回りがおよそ1カ月ぶりの水準に低下した。ドイツのインフレ率が予想以上に鈍化し、欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化を進めるに当たり、大きな課題に直面していることを浮き彫りにした。

5月のドイツ消費者物価指数(CPI)は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年同月比1.4%上昇と、昨年11月以来の低水準となった。伸びは前月の2.0%上昇から鈍化、市場予想の1.6%上昇も下回った。

前日にはドラギECB総裁がインフレは引き続き抑制されており、ユーロ圏はかなりの金融刺激策が依然として必要と発言。独インフレ鈍化も加わり、6月8日のECB理事会における政策スタンスの大幅変更の可能性は一段と低下した。

独10年債利回りは0.29%と、4月25日以来の低水準をつけた。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トムソン・ロイター、第1四半期は予想上回る増収 A

ワールド

韓国、在外公館のテロ警戒レベル引き上げ 北朝鮮が攻

ビジネス

香港GDP、第1四半期は+2.7% 金融引き締め長

ビジネス

豪2位の年金基金、発電用石炭投資を縮小へ ネットゼ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉起動

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    ポーランド政府の呼び出しをロシア大使が無視、ミサ…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    米中逆転は遠のいた?──2021年にアメリカの76%に達し…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中