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米国株が反落、米貿易赤字拡大を嫌気
5月5日、米国株式市場は反落。3月の貿易赤字が予想以上に拡大したことを嫌気した。写真は2013年10月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2015年 ロイター/Carlo Allegri)
[5日 ロイター] - 5日の米国株式市場は反落して取引を終えた。3月の貿易赤字が予想を超えて大きく拡大し、第1・四半期の国内総生産(GDP)がマイナス成長に下方修正されるとの見方が強まった。
ダウ工業株30種の終値は142.20ドル(0.79%)安の1万7928.20ドルで取引を終えた。
S&P総合500種は25.03ポイント(1.18%)安の2089.46。
ナスダック総合指数は77.60ポイント(1.55%)安の4939.33だった。
米商務省が発表した3月の貿易赤字は前月比43.1%増の514億ドルと6年5カ月ぶりの高い水準になった。先週発表された第1・四半期のGDP速報値で推計された452億ドルの赤字を上回っており、今月末の改定値で経済成長率は下方修正されそうだ。
「市場はマイナス成長におびえている」とリッジワース・インベストメンツのシニア投資ストラテジスト兼資産配分ディレクター、アラン・ゲイル氏は話している。
決算シーズンが終わりに近づく中、市場は米国の利上げ時期について手がかりを得ようと8日発表の雇用統計に関心を向けている。
S&Pは幅広い銘柄が売られた。10年物の米国債の利回りが約2カ月ぶりの高い水準をつけたことで、配当水準が比較的高い公共事業株を売って国債を買う動きが広がった。
この日、原油価格は約2%上昇したが、エネルギー株指数は1.10%下落した。ヘッジファンド「グリーンライト・キャピタル」のトップで市場に影響力を持つデービッド・アインホーン氏が4日、シェールオイルやガスの開発企業を批判したことが悪材料となった。
IT大手アップルが2.3%安となったことが重しになり、テクノロジー株も大きく値下がりした。
世界最大手のシリアルメーカーのケロッグは1.5%安。純売上高が5%減となったことが嫌気された。
高級化粧品のエスティローダーは、利益が市場予想を上回ったことを受けて買われ4.0%高。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所が下げ2452で上げ610(比率は4.02対1)だった。ナスダックは下げ2084で上げ676(3.08対1)。
BATSグローバル・マーケッツによると、米取引所の合算出来高は約73億株でここ5営業日の平均の70億株を上回った。