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NY外為市場=ドル反発、年央の米利上げ期待再び高まる

2015年02月27日(金)07時36分

 2月26日のニューヨーク外為市場では、ドルが反発した。写真はFRBのビル、2014年10月撮影(2015年 ロイター/Gary Cameron)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 26日のニューヨーク外為市場では、ドルが反発した。朝方発表の米1月コア消費者物価指数や1月耐久財受注が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による今年半ばの利上げ期待が再び高まった。ドルは主要通貨に対して上げ幅を拡大し、ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は1か月ぶり高値を付けた。

また、米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁やセントルイス連銀総裁のブラード総裁が早期の利上げを示唆したことや、ブラード総裁がドルが米経済や金融政策に与える影響はごくわずかだと発言したこともドルの押し上げ要因となった。

ドル指数は1月23日以来の高値に上昇、直近1.1%高の95.269。ドル/円は終盤0.4%高の119.385円の取引となっている。

ユーロ/ドルは1月26日以来の安値となる1.1184ドルに下落後、終盤もその水準で取引されている。ユーロは対円でも弱く、ユーロ/円は0.9%安の133.715円。

26日発表の1月米消費者物価指数が前月比0.7%下落したものの、エネルギーと食品を除いたコア指数が市場予想の0.1%を上回る0.2%増となった。

それについてドイツ銀行(ニューヨーク)で通貨戦略部門の世界責任者を務めるアラン・ラスキン氏は「指数が示したのは、米国内でディスインフレ(デフレに至る小幅な物価上昇)は起きていないということだ。モノの値段や商品価格が下落しているのは、もっと海外での話だ」と指摘した。

一方、イエレンFRB議長が今週の議会証言で早期の利上げに慎重姿勢を示したことで、年末まではドルの上昇はないとみるアナリストもいる。

BMOキャピタル・マーケッツの為替戦略部門の世界責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「ドルはもう1─2カ月の間行ったり来たりの展開となるだろう」との見方を示した。

ドル/円    終値   119.40/43

始値   118.84/85

前営業日終値   118.85/88

ユーロ/ドル  終値   1.1196/99

始値   1.1317/18

前営業日終値   1.1359/62

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