コラム

高市大臣の「8割大陸」発言、曖昧決着は許されない

2022年10月17日(月)16時43分

しかし現職大臣が、多くの地方議員が集まる場で何を発言したのかは重要な政治問題だ。現職大臣が排外主義的なフェイクニュースを流したということであれば、聴講者によってそれが拡散された時点で責任を問われるべきだ。クローズドな場だったことを言い訳にするようでは、いくらでも無責任な世論操作が可能になってしまう。

この事件は一地方議員を処分してそれで終わりとされてはならないのだ。事件の真相解明が行われるべきだし、高市大臣を含め、関係者にはその責任があるだろう。


プロフィール

藤崎剛人

(ふじさき・まさと) 批評家、非常勤講師
1982年生まれ。東京大学総合文化研究科単位取得退学。専門は思想史。特にカール・シュミットの公法思想を研究。『ユリイカ』、『現代思想』などにも寄稿。訳書にラインハルト・メーリング『カール・シュミット入門 ―― 思想・状況・人物像』(書肆心水、2022年)など。
X ID:@hokusyu1982

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