- HOME
- コラム
- サイエンス・ナビゲーター
- 地球内核の回転スピードが落ちている? 自転とうるう…
地球内核の回転スピードが落ちている? 自転とうるう秒の謎にも関連
今回、北京大の教授となったシャオドン・ソン博士らの研究チームは、90年代と00年代に発生した地震波データを調べました。その結果、09年以降は、それまでは内核部分で変動していた地震波の移動時間にほとんど変化がなくなっていたことから、過去10年間は内核の独自の回転がほぼ停止し、マントルと同じ速度で回転している可能性が示唆されました。同じ結果は地球全体で観測されたため、研究チームは内核表面の局所的な変形による現象ではないと主張しています。
さらにソン博士らは、60〜70年代の地震データと比較したところ、内核の回転は約70年の周期を持ち、約30年ごとに回転の向きを変えていた可能性があると提唱しています。これは、地球の磁場や1日の長さが70年周期を持っていることにも関連していそうだと言います。
内核の回転は、外核の流体運動によって発生する磁場で推進され、マントルとの重力効果でバランスを取っていると考えられています。もっとも、内核が特別な回転を停止したとしても、災害に直結するわけではないと研究者らは語ります。
私たちが日々意識している1日の長さには、月の大きさの75%の直径を持つ金属球である内核が深く関わっているようです。最近では、地下核実験は国際的な批判があるため行なわれません。地球深部の研究を進めるためには、予測できない地震の発生に頼らざるを得ず、この先の進展には時間がかかるかもしれません。けれど、今後、内核の研究が進めば、地球内部が地球表層の気候や生命体にどのように影響を与えているかも、知ることができるかもしれません。

アマゾンに飛びます
2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
地球の自転で発電する方法が実証される──「究極のクリーンエネルギー」実用化の可能性は? 2025.04.04
大西卓哉宇宙飛行士「きれいごとではなく、僕らのリアルを知ってほしい」【独自インタビュー】 2025.03.14
-
「外資系」ITヘルプデスク「英語:中級以上」/ITコンサルティング
エイラシステム株式会社
- 東京都
- 年収400万円~650万円
- 正社員 / 契約社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
「カスタマーサクセス~外資系企業を中心に採用の支援~」/業界未経験OK/留学・海外生活経験、外国籍など活躍中
株式会社キャリアクロス
- 東京都
- 年収400万円~500万円
- 正社員
-
大手町駅徒歩5分 外資系インフラベンダーPM
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員