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トランプ政権、ソマリアのISIS拠点を空爆──対テロ戦略の最新動向
ISKPは2015年にアフガニスタンで台頭し、元タリバン兵などの地元の戦闘員だけでなく、中東や中央アジア出身の外国人戦闘員らも多く参加し、当時のアフガン政府やイスラム教シーア派のハザラ族、外国駐留部隊などを狙ったテロを繰り返していた。
だが、2021年夏にイスラム主義勢力タリバンが実権を20年ぶりに掌握して以降、タリバンがISKPへの締め付けを強化し、近年ISKPによるテロ事件が減少傾向にある。
しかし、ISKPは近年、アフガニスタン国内にある中国人が宿泊するホテルやロシア大使館、パキスタン大使館など外国権益を狙ったテロを繰り返し、国境を接するタジキスタンやウズベキスタンの領内に向けてロケット弾などを発射するなど、外国権益へのテロを強く意識している。
昨年3月には、ドイツ中部でスウェーデン議会を狙ったテロ攻撃を計画していたとしてアフガニスタン人2人が現地警察に逮捕され、うち1人がISKPのメンバーで、アフガニスタンからテロの計画から実行について具体的な支持を受けていたとされる。
オランダやオーストリアなど他の欧州国でもISKPのメンバーや支持者たちの逮捕が相次いで報告されており、ISKPの対外的攻撃性への懸念は近年強まっている。
ISKPもISSも活動場所は異なるが、イスラム国の地域組織であることに変わりはない。長年、イスラム国の地域支部の活動はあくまでもローカルなものであり、対外的な脅威になるという見方は強くなかった。
しかし、ISKPのように、イスラム国の中枢ではなく地域組織が対外的攻撃性を強めるというリスクが生じる今日、我々はISSを同じような認識に立ってその動向を追っていく必要があろう。

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