アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が象徴する、フランスで続く日本ブーム
和食のブームもすごい。普通のスーパーに行っても、日本の料理の材料が販売されている。10年前にはこんなことはなかった。
今はフランス映画が日本で紹介されることが減っているが、それとは対照的に、日本映画はフランスで高く評価されている。
上映されれば、アメリカ映画と同じようにほとんどの大手マスコミが取り上げる。日本人気のおかげで、「日本の作品なら必ず質が良いものだ」という前提があることも否定できない。
漫画とアニメのおかげで生まれた日本ブームは25年以上前から続いていて、その頃に子供だったフランス人が親になり、彼らの子供も日本に憧れを持つ。従って、日本ブームはすぐには終わらないと思う。
ただ残念なのは、今の日本の若者はフランスの文化にあまり興味がなさそうで、アンバランスな関係にあることだ。
どうすれば、日本でもフランスの文化が再び魅力的なものになるのか。日本に住んでいるフランス人にとっては、大きな課題だと私は思っている。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『フランス人記者、日本の学校に驚く』など。Twitter:@karyn_nishi

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