金正恩総書記の娘ジュエ氏、訪中同行で「国際デビュー」...「後継者説」加速化、次期指導者の動きに注目

Reuters
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が10代の娘である「ジュエ」氏と共に北京を訪問していることが確認された。外遊への同行が公になるのは初めてで、後継者ではないかとの憶測が強まりそうだ。
北朝鮮は娘の名前や年齢を明らかにしたことはないが、韓国の情報当局は米国の元バスケットボール選手デニス・ロッドマン氏が「ジュエ」と紹介されたとする娘だとみている。ロッドマン氏は2013年に金氏一家を訪れた際、赤ん坊だったジュエ氏を抱いたと語っている。
ジュエ氏とみられる人物は平壌から北京へ一晩かけて移動するために使われた装甲列車から降りた父親のすぐ後ろにいた。
米シンクタンク「スティムソン・センター」の北朝鮮専門家マイケル・マッデン氏は「現在、ジュエ氏は北朝鮮の次期最高指導者の最有力候補だ。彼女は外国の指導者らとあいさつし、交流するという貴重な経験を積んでいる」と語る。
アナリストによれば、金正恩氏が父親の故金正日総書記の外遊に同行した形跡はない。正日氏は1950年代に父である故金日成主席との外遊経験がある。
北朝鮮の国営メディアは、2022年の大陸間弾道ミサイル発射で父親に付き添うジュエ氏が初めて世界に公開されるまで、正恩氏の子どもについて何も報じたことはなかった。
他の子どもについては依然としてほとんど知られていない。