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ジンバブエ「国庫残高217ドル」の焦り

Zimbabwe Government's Bank Account Down To $217

ハイパーインフレは収まっても、選挙を行う財源を捻出できない超金欠国家

2013年1月31日(木)16時24分
サマンサ・スタインバーン

 ロバート・ムガベ大統領の独裁政権下で、2億%以上のハイパーインフレに見舞われたジンバブエ。09年に米ドルや南アフリカ・ランドを法定通貨に組み入れたことで、なんとか危機を脱したが、不安定な台所事情は変わらないようだ。

「先週、公務員の給与を支払った時点で、国庫金の残高は217ドルになった。政府の財政は現在、麻痺状態にある」

 1月29日、ジンバブエのテンダイ・ビティ財務相は記者団にそう語った。憲法改正をめぐる国民投票と総選挙を年内に控えているが、その実施には2億ドル近くが必要とみられる。「政府には選挙を行う財源がない」と、ビティは窮状を訴えた。「国際社会に支援を依頼するが、政府としても対策を取るべきだ」

「大臣の発言は、この国の非常に厳しい状況を表している」と、同国内の民主化団体を束ねるNGO「ジンバブエの危機同盟」のマクドナルド・レワニカ会長は指摘する。「ジンバブエ経済は極めて小規模で、税収は限られている。歳入の使い道もチェックすべきだ」

 ジンバブエは金やプラチナ、ダイヤモンドなどの鉱物資源が豊富な国だが、その恩恵を生かせているとは言い難い。同国東部のマランゲ鉱山で産出されたダイヤモンドの昨年の輸出高は、6億8500万ドル。だが、ムガベと長年対立してきた最大野党・民主変革運動(MDC)の事務総長を務めるビティに言わせれば、ムガベ陣営は売り上げのすべてを国庫に納めてはいないという。

「国庫残高217ドル」発言が世界中で報じられると、ビティは火消しに追われた。BBCのインタビューに応じて、ジンバブエ政府の破綻を否定。国庫金が217ドルになった翌日には、3000万ドルの歳入があったと説明した。

「マスコミ報道は悪意に満ちていて迷惑だ。私が伝えたかったのは、選挙と国民投票を実施する財源がないという点だ。この点を際立たせるための例え話として、公務員への支払いを済ませたら217ドルしか残らなかったと語っただけだ」

 いずれにしてもお金がないことに変わりはない。

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