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考えを「言語化する能力」を磨く秘訣は「聞く力」にあった...「相手の辞書を作る」意識で劇的な変化が

2025年3月1日(土)13時37分
flier編集部

いきなりプレゼンテーション資料を持ち寄ると、「うまく答えなきゃ」と肩に力が入ってしまう。また、どうしても伝え方が上手い人の影響力が大きくなりがち。なので、準備なしで、本心をフラットに話してもらう。そのほうが大人数の場では遠慮しがちだった人や、若手の人からも、率直な意見が聞けて、よいアイデアにつながることもあります。

谷川俊太郎さんの詩集が「言語化の師匠」だった

──荒木さんの人生観やキャリアに影響を与えた本は何でしたか。そこからの気づきや、現在に与えている影響について、差し支えない範囲でお聞かせください。


小さい頃から影響を受けてきたのは、谷川俊太郎さんの詩集です。谷川さんは2024年11月にお亡くなりになりましたが、「生きる」「二十億光年の孤独」など、幅広い世代に愛されてきました。

私の「俊哉」という名前の「俊」の漢字は、母が谷川俊太郎さんの名前にちなんでつけたそうです。そんな縁もあって、谷川俊太郎さんの詩が載っている絵本を読むようになり、コピーライターをはじめてからも好きで読んでいて。詩集は全部持っているんです。

詩を読むたびに思うのは、谷川さんはコピーライターのような詩人だということ。言葉の自由さがあって、柔らかい文章の中にきちんと気づきがある。

広告の世界では、「いいコピーとは、発見のあるコピー」とよくいわれます。谷川さんの詩はまさに常に発見や気づきをくれるなと。実際、「朝のリレー」という詩がネスカフェのCMに使われたほど、広告とも相性がよいようです。そんな谷川さんのあり方から多くのことを学びましたね。

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