コラム

ウクライナ国民はしらけムード、トランプ和平交渉への冷めた本音

2025年05月21日(水)17時00分

世論調査の結果を見ても、トランプの調停努力が不公正な和平につながることを懸念するウクライナ人は50%以上。公平なディール(取引)が期待できるという回答はわずか3%だった。82%はロシア側の停戦案を拒否しており、賛成派は10%にすぎない。回答者の78%は紛争地域からの軍の撤退と領土の割譲に反対している。

この戦争がすぐに終わる可能性は低い。そしてロシアは「凍結された紛争」の達人だ。アメリカが全面的にウクライナと協力しない限り、ウクライナに有利な結果が得られる可能性は遠のくばかりだろう。


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プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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