- HOME
- コラム
- パリの欧州・EU特派員
- ロシア作家連合が前線で「文学の降下作戦」を展開──…
ロシア作家連合が前線で「文学の降下作戦」を展開──ウクライナ戦争下の「Z作家」と詩人たち
ケネルは、「ロシアの詩の歴史は殉教者録のように読むことができます」というロシア文学研究者エレナ・バルザモの言葉を伝えている。
「アレクサンドル・プーシキン(1799-1837)は2度流刑に処され、ミハイル・レールモントフ(1814-1841)は追放され、ニコライ・グミリョフ(1886-1921)は逮捕され銃殺され、オシップ・マンデリシュターム(1891-1938)は逮捕され収容所で死亡し、マリーナ・ツヴェターエワ(1892-1941)は自殺に追い込まれ、ヨシフ・ブロツキー(1940-1996)は国外追放されました」
一方、モスクワの中心部では、新進の詩人たちが密かに集まり、クレムリンを批判する反逆的な詩を朗読し続けているという。バルサモは詩人マンデリシュタームの言葉を引用する。「ロシアだけだ、詩を真剣に受け止めるのは。なぜなら、詩人を殺すのはロシアだけだからだ」
この筆者のコラム
ロシア作家連合が前線で「文学の降下作戦」を展開──ウクライナ戦争下の「Z作家」と詩人たち 2025.07.07
EUとTPPの連携、なぜニュージーランドが主導? その経緯と懸念される困難とは 2025.05.02
EU、結束阻むハンガリー「封じ」に本腰...親露貫くオルバン政権に波乱の予感 2025.04.16
EU・インド急接近で変わる多極世界の地政学...「新スパイスの道」構想は前進するか 2025.03.28
危機下のウクライナに「ヘルメット5000個」 武器提供を拒むドイツの苦悩 2022.01.29