トランプ米政権、洋上風力発電向け助成金取り消し 6.79億ドル

8月29日、 トランプ米政権は12の洋上風力発電プロジェクトに対する6億7900万ドルの連邦政府助成金を取り消すと発表した。カリフォルニア州パームスプリングスの風力発電施設で2024年10月撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
David Shepardson Nichola Groom
[ワシントン 29日 ロイター] - トランプ米政権は29日、12の洋上風力発電プロジェクトに対する6億7900万ドルの連邦政府助成金を取り消すと発表した。取り消し対象には4億2700万ドル規模のカリフォルニア州の事業も含まれる。
洋上風力発電はバイデン前政権の気候・エネルギー政策の中心だった。ダフィー運輸長官は、前政権下で交付されたこれら助成金は「海事産業の活性化のために使われるはずだった資金」の無駄遣いと述べた。
運輸省は昨年、カリフォルニア州ハンボルト郡に洋上風力タービンの建設とメンテナンスを支援する新しい海上ターミナルを建設するため4億2700万ドルを給付した。ニューサム・カリフォルニア州知事の報道官は助成金取り消しについて、トランプ政権が「クリーンエネルギーとインフラプロジェクトを攻撃し、地方でのビジネスに打撃を与え雇用を奪い、わが国の経済の未来を中国に譲り渡す」一例と批判した。
このほか、メリーランド州ボルチモア港近くの洋上風力物流・製造ハブに対する4700万ドルの助成金や、2022年に付与されたニューヨーク州スタテン島の洋上風力ターミナルプロジェクトに対する4800万ドルの助成金なども取り消される。