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英利下げはまだ先、インフレ巡る悪材料なくても=ピル氏

2024年04月24日(水)01時33分

イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は23日、利下げ開始時期は近づいているものの、着手はまだ先との見方を示した。2017年12月撮影(2024年 ロイター/Clodagh Kilcoyne)

[ロンドン 23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は23日、利下げ開始時期は近づいているものの、着手はまだ先との見方を示した。

シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのロンドンキャンパスでの講演で、英中銀の利下げが遅すぎるリスクよりも早すぎるリスクの方が大きいとし、金融政策に対する慎重な姿勢を堅持。これを受け、市場では英中銀が今後数カ月以内に利下げを行うとの見方が後退し、8月利下げ開始確率がこれまでの100%から低下した。

ピル氏は「ニュースがほとんどないことと時間の経過により、利下げが幾分近づいた」とした一方、「しかし、ニュースがないからといって、私がすでに設定した基本方針から逸脱する理由はない」とし、3月1日の講演で示した「利下げ時期はまだ先」との見方を維持すると述べた。

市場の8月利下げ観測の正否に関してはコメントを控えた上で、政策金利に関する制約的なスタンス維持は適切とした。

インフレ率については、今後数カ月で英中銀目標の2%を下回りそうだが、年内に再び上昇する可能性が高いことから、2%を下回っても「興奮しすぎないよう」警告。一方で、サービスインフレと賃金上昇率については約3─4%の範囲が2%目標と整合的とした。

また、英中銀は米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)とは独立した金融政策の調整が可能とした。

ピル氏は金融政策委員会(MPC)の中で中道派とみられている。

ロイター
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