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ベトナムと日本人

ヨシヒロミウラ|ベトナム

ベトナム北部で新型コロナ集団感染 第3波襲来か

2021年1月28日 ベトナムが新型コロナ第3波に襲われた日、ハノイ市街の多くのビルのネオンサインが「covid-19に打ち勝とう」と表示した。 (筆者撮影)

新型コロナ 第3波のベトナム人の反応

2021年1月28日、新型コロナの第四波がベトナムを襲っています。

28日は82名。ベトナム北部のハイズオン省(72名)・クアンニン省(10名)で集団感染。

さらに報道によると、29日には9名、ハイズオン省(4名)・クアンニン省(2名)・ハイフォン市(1名)・バクニン省(1名)・ハノイ市(1名)の感染者が確認された。

これでベトナム国内の新型コロナ感染者累計は1651名、死亡者累計は35名となった(2021年1月29日時点)。

日本の感染者累計は38万427名・死亡は5501名(1月29日時点)と、ベトナムの新型コロナの感染者は日本と比較するとかなり少ないが、それでもべトナムの人々は「1日で82人も出てしまった!」と驚き(私も驚きました)、そして政府の素早い感染拡大防止対応に慣れているベトナムの人々は、「じゃ、学校のイベントは中止だ」「子供が学校へ行くのは休ませよう」「テト旅行は中止だね」「忘年会も中止だ」と、政府の指示でイベント・集会の禁止や娯楽施設の一時閉鎖されるのを先読みし、変わってしまう自分の仕事と生活の今後の予定を考える。

ベトナムはリープフロッグ型の発展をしている新興国の一つですが、「コロナが終わったら、また商売を始めよう」という、日本人からするとのんびりしたスタンスの人がほとんどです。

またビジネスで一旗揚げたいスタートアップ企業の人々も、まずはコロナを収束させないと経済発展出来ないという見解の人がほとんどと思われます。

先進国に早く追いつけ、追い越そうと日々経済活動をするベトナム人ですが、商売に不利益があっても「政府の指示があってもイベントは中止しない」とか、「いくら政府の指示でも自分のレストランは必ず店を開ける!」など、コロナ感染拡大防止を二の次にするような考えや行動、論争をベトナム人はほとんどしません。

政府と人々の一致団結した感染防止対策実行の結果、ベトナムの感染者累計や死者数は世界的にも低く抑えられているんだと、ベトナムに住んでいて肌で感じます。

結果それが、コロナ禍において各国のGDPがマイナス成長している中で、ベトナムのGDPはプラス成長し、さらに中国からの製造拠点の移管先に世界から注目されるなど、マクロ経済的にピンチをチャンスに変えた要因と私は思います(もちろん国内では閉業・閉店・解雇に追いやられる方も多いですが。。。)。

ベトナムの第3波はいつ収束するか ~ ベトナムのコロナ禍の1年を振り返って考える

Hanoi_lockdown (1).jpg
2020年4月 社会隔離中のハノイ Đào Tấn(ダオタン)通り。普段はとても混雑しているこの通りですが、バイクも車も人も無かった。 (筆者撮影)

ここで、ベトナムのコロナ禍の一年を振り返ってみましょう。

ベトナムに新型コロナウイルスが初めて入ったのは、2020年1月14日。

ベトナム中部の観光地ダナンに、中国武漢からの中国人観光客が新型コロナウィルスを持込み、ベトナムでの新型コロナウイルスの感染拡大が始まってしまいました。

●2020年1月14日 中国武漢から新型コロナが入る。
4月1日ー4月22日まで政府は不要不急の外出禁止命令。

ーーー第1波ーーーー

●4月23日ー7月24日 市中感染ゼロ 99日間 

ーーー第2波ーーー

●9月3日ー11月30日 市中感染ゼロ 89日間

ーーー第2.1波ーーー

●12月2日ー1月27日 市中感染ゼロ 52日間

第1波→第2波→第2.1波と新型コロナの襲来の度にその収束させるスピードが速くなるベトナム

第1波収束まで105日間かかり、その後の第2波収束に43日間、第2.1波に2日かかってます。

不幸中の幸いは、収束までの日数がどんどん短くなっている事。新型コロナ収束過程は単純ではありませんから、安易な予想は出来ませんが、第3波は第2波より短期間に収束出来ればと願っています。

ますます手際よくなっていく、今のベトナムの新型コロナを封じ込む団結力があれば、それも不可能ではないと私は考えています。

実際に経済がリープフロッグ型発展しているように、新型コロナ収束でも自分たちの努力で、終わることなく感染者増加を続ける先進国を飛越え、国内の安全を確保しているのが現状です。

※2021年2月1日 第3波禍のハノイの様子を書いた記事です。こちらもお読みください。

 

Profile

著者プロフィール
ヨシヒロミウラ

ベトナムハノイ市在住。北海道江別市出身。武蔵大学経済学部経営学科卒業。2017年に国際交流基金日本語パートナーズとしてハノイに派遣。ベトナムの人々と社会に魅了されベトナム定住。現在進行形のベトナム事情を執筆。ベトナム情報ブログ「ベトナムの日本人」と北海道江別市の情報サイト「江別市民ニュース」も運営。ベトナムハノイ市の日本食ネットスーパー「アクルヒハノイネットスーパー」応援係。えべつ観光特使として北海道江別市の納豆をベトナムへ輸出コーディネイト。ベトナムと日本・北海道を繋げる。ツイッター @yoshihiro_x

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