コラム

大阪・関西万博はちょっと楽しい、でも「外国人向けサービス」「メタンガス」「猛暑対策」に心配も多い

2025年05月07日(水)10時10分
西村カリン(ジャーナリスト)

当然のことだが、万博を楽しめるかどうかはそれぞれの来場者による。とはいえ、全体的に誰にとっても不便なことが多い。

スマホを使用しないと分からないこと、できないことが多くてお年寄りはかわいそう。外国人向けサービスの一部は驚くほどひどい。


ホームページのフランス語版は意味の通らないフランス語だ。「英語から機械翻訳した」と日本国際博覧会協会は説明するが、非常に性能の低いソフトが使われたのではないか。

中国語と韓国語も同じ状況だとネイティブの人が証言した。改善しない限り、「多言語の万博」を政府も博覧会協会も自慢するのはやめたほうがいい。

パソコンやスマートフォンでどんな情報も得られる今、高額のパビリオンを建て、多くの人が集まる万博は「時代遅れ」と批判の声もあったが、私は必ずしもそうとは思わない。映像などより、ライブ演奏やダンス、芝居、未来のもの(プロトタイプでもいい)、食べ物を体験させるなら意味がある。

何でも生成AIで作れる時代だからこそライブは価値が高い。大阪万博は「AIすごい」を強調するより、「生きている人間、想像・創造する人間、アーティストのほうがはるかにすごい」と示すべきだった。

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