ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命防衛隊」の正体

IRAN’S GARRISON STATE

2026年3月27日(金)16時27分
グレン・カール (元CIA工作員、本誌コラムニスト)

イランの「イスラム共和国」体制は、革命防衛隊がなければとっくに崩壊していただろう。今のイラン経済を支配しているのは革命防衛隊だ。

彼らは軍隊と国家予算の半分を掌握し、軍事的な決定を下し、ミサイルやドローンを発射し、イスラエルやアメリカに対するイランの戦争戦略を決定している。宗教指導者の一部や議員の反対を押し切ってモジタバを新たな「最高指導者」に据えたのも革命防衛隊だ。

今回の戦争で、イランは「イスラム共和国」から単なる「要塞国家」に成り下がった。そこに君臨する革命防衛隊はギリシャ神話に登場する多頭の怪物ヒドラに似て、いくら指導者の首を切られても生き延びる。

内部抗争が始まっている?

この先、和平に向けた何らかの動きがあるとしても、イラン側の対応を仕切るのは革命防衛隊であり、当然のことながら現体制の存続を最優先にしてくる。

体制の存続が約束されるなら、核計画に関しては新たな譲歩をする可能性がある。ただし中東各地の代理組織への支援をやめるとは思えない。

今回の米軍とイスラエル軍による猛攻でイランの戦力は著しく低下している。ミサイル発射装置の65~75%が破壊され、海軍は50隻の艦艇を失った。死亡した兵員は推定3000~4000人。保有する弾道ミサイルの95%は使い果たし、あるいは使う前に破壊された。

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