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日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境

2026年3月2日(月)19時50分
佐々木和義

韓国留学生の日本での就活は?

とはいえ、日本での就職も厳しい。なにより情報量が限られる。日本では大学や周りの学生など、様々な方法で就活情報を入手できるが、韓国在住では積極的に探さないと入手できない。新卒採用は説明会と複数回の面接が一般的で、その都度、帰国するかオンラインで行う企業から選択することになる。

自ら韓国留学を経験し、日韓就職を支援しているKORECの春日井代表は、コロナ禍以降、オンラインでの説明会や面接を実施する企業が増えたことも韓国留学が増えた要因の一つだろうと分析するが、ミスマッチが少なくないという。

韓国語以外の経験が重要

韓国留学やワーキングホリデー経験者の多くが韓国語を活かせる仕事を求めるが、少数言語が役立つ機会は限られる。実際、韓国語は離韓した後、役に立たないという理由から学習しない駐在員も少なくない。春日井代表は異文化での問題解決やチャレンジ精神、行動力など、韓国語以外の経験が重要と話す。

また韓国ビジネスを模索する日本企業が韓国語人材を必要とするケースは殆どない。日韓のビジネス取引は韓国側が日本語人材を用意するのが一般的だ。ワーキングホリデービザで日本に滞在する韓国人は2012年以降、年間最大1万人の発給上限を維持しており、日本留学経験者も多いなど韓国企業が日本語話者の採用に困ることはない。

ただ、ごく稀に韓国ワーホリが日系企業就職につながった例もある。ワーキングホリデーで韓国滞在中、ワーホリ前に日本で勤務していた企業が進出したケースである。連絡事務所の駐在員として復職した人やワーホリビザでアルバイト勤務後、駐在ビザを得て復職した人もいる。

また韓国経済の失速以降、駐在員を2人から1人、1人から0人など減らす日本企業が増えている中、運よく後任として採用された人もいる。日本企業が派遣する駐在員と違って住宅や海外勤務手当等は支給されないが、駐在期間は無期限で、一定期間勤務した後、日本の本社に転籍した人もいる。

厳しい現実を見据えるべき

2000年頃から始まった韓流ブームにハマった親の影響で子供の頃から韓流に接してきた世代がワーホリや留学年齢に達している。韓国就職を考える若い日本人は今後も増えるだろう。

しかし韓国企業に就職しても会社都合で退職せざるを得ないケースが珍しくないうえ、日本帰国後、韓国経験が役立つ機会は限定的だ。

日本は若者の人材不足が続いており、KORECの春日井代表がいうように仕事を選ばなければ就職機会は少なくない。韓国での就活は若いうちの出稼ぎ経験と割り切るなど厳しい現実を見据えた判断が求められる。

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