1975が警告する「アジア安保」の未来...トランプの「アメリカ・ファースト」に日本はどう動くべき?

2026年1月28日(水)18時36分
長島昭久 (衆議院議員)

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ベトナム戦争末期、脱出者を乗せる米軍のヘリ(75年4月) BETTMANN/GETTY IMAGES

アジア諸国の指導者は不吉な既視感を覚えている。第2次大戦後にアメリカが構築した地域の安全保障体制が75年以降、急激に崩れたことは、多くの人が知るとおりだ。

北ベトナムの共産主義勢力は、勝利から4年足らずでカンボジアに侵攻してクメール・ルージュ政権を倒し、インドシナの覇権を確立した。

一方、世界第2位の規模を誇っていたソ連海軍の太平洋艦隊は、ベトナム南東部のカムラン湾で米軍が建設した大規模な海軍基地を拠点とした。

太平洋全域に軍事的プレゼンスを拡大したソ連は、高度成長さなかの日本と韓国に中東から石油・ガスを運ぶ輸送路を脅かした。

地域安全保障の中核だった東南アジア条約機構(SEATO)は77年に解散。ベトナム戦争で軍事作戦を支援した日本、韓国、フィリピン、シンガポール、タイに対するアメリカのメッセージは明白だった──これからは自力で対処しろ、と。

幸い、当時の中国は、今日のような地域の脅威ではなかった。毛沢東の政策の狂気と文化大革命が深い傷跡を残した中国と、リチャード・ニクソン米大統領は関係改善に踏み切った。ただし、世界規模でソ連の勢力に対抗するためであって、アジアの新たな地域安全保障体制を築くためではなかった。

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