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「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」...シングル女性100万人が迎える低年金の老後

2026年1月25日(日)18時10分
印南敦史 (作家、書評家)

危惧される、就職氷河期世代シングル女性の高齢化

著者は30人の中高年シングル女性に話を聞いており、そこで語られたことが本書の骨子になっているのだが、どの女性も「生きるためのお金が足りない」「いつまで働くのか」「生涯暮らせる場所が欲しい」など切実な思いを抱えているのである。

各人のケースはそれぞれが非常に印象的ではあるのだが、特に印象に残ったのが就職氷河期世代の苦悩、そして中高年シングル女性の住まいの問題である。

もともと困難のある中高年シングル女性の住まいの問題について、いま危惧されているのは、就職氷河期世代のシングル女性が高齢化したときのことだという。


就職氷河期世代は約2000万人いるとされ、日本の人口の6分の1にあたる。女性の非正規率は2023年では53.2%で、女性の未婚率は氷河期世代の45〜54歳では2020年の国勢調査で19.2〜16.5%。氷河期世代の半数にあたる女性1000万人の半分の500万人が非正規、そのうちの2割弱が未婚だとしたら、10年後、20年後に単純計算で100万人の女性が低年金のまま老後を迎え、住宅に困ることになる。(119ページより)

著者が話を聞いたりんごさん(仮名)は1978年生まれの就職氷河期世代。今は木造の家賃3万9500円のアパートで一人暮らしをしている。

高校卒業後に専門学校に入学して観光を学び、卒業後は旅行会社に就職した。人件費が安く、端末を使えるということで採用されたのだが、わずか2年で事務所が閉鎖されて退職。

以後は非正規で、航空会社のコールセンターで働いた。待遇はよく、正社員で働くより手取りは多かった。親の借金を返済しながら働き続けたが、やがてそのコールセンターも閉鎖。現在は別のコールセンターで、正社員として働いているという。

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