「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より怖い「住まいのリスク」とは

THE FLORIDA DREAM IS OVER

2026年1月23日(金)19時35分
ジュリア・カーボナロ(住宅市場担当)

PHOTO ILLUSTRATION BY NEWSWEEK; GETTY IMAGES

<「住めない」と判断された瞬間、家は資産から負債へ転じる。フロリダの危機は、その構造を浮き彫りにした>

エリック・ジョンソンがオハイオ州からフロリダ州に家族と共に移り住んだのは、2019年。新しいコンドミニアムから見えるジェンセンビーチの光景は「楽園のようだった」と、彼は振り返る。

オハイオの冬は凍えるほどの寒さだ。息子はADHD(注意欠陥・多動性障害)で「じっとしているのが苦手」だったので、重ね着をして屋内で過ごす生活は合っていなかったと、エリックは言う。

フロリダは違った。「空は晴れて、ビーチは美しい」と、エリックは言う。

「その頃、オハイオの住宅価格は上昇し始めていたが、フロリダはそれほどではなかった」。そのためオハイオの物件を高く売り、フロリダでは手頃な価格で住宅を手に入れられそうだった。「チャンスだと思い、そこに乗った」

一家はコンドミニアムを探していた。ビーチ沿いに住みたい人々にとって、コンドミニアムはフロリダの不動産市場では手頃で安心な選択肢だった。

「現地でいくつか物件を見た」と、エリックは言う。「そこで選んだのがビラ・デル・ソル(ジェンセンビーチのコンドミニアム)だった。ほかの物件と間取りが少し違っていて、いいなと思った」

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、自身のSNSに投稿された人種差別

ビジネス

アングル:インド「高級水」市場が急成長、富裕層にブ

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、リスク資産反発受け 円は衆

ワールド

トランプ氏、インドへの25%追加関税撤廃 ロ産石油
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 3
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    「こんなのアリ?」飛行機のファーストクラスで「巨…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 10
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中