国連のグテレス事務総長、職員18%超削減を正式提案...米国が拠出金滞納で財政危機に直面
12月2日 国連のグテレス事務総長(写真)は1日、来年の通常予算の5億7700万ドル削減と職員の18%超削減を正式提案した。写真は11月20日、ブラジルのベレンで撮影(2025年 ロイター/Anderson Coelho)
国連のグテレス事務総長は1日、来年の通常予算の5億7700万ドル削減と職員の18%超削減を正式提案した。
国連は今年、創設80周年を迎えたが、米国が拠出金を滞納していることが響いて財政危機に直面している。グテレス氏は今年3月、コスト削減や効率性改善を推進する「UN80」と称する改革に着手、国連の効率性向上に取り組んでいる。
提案では来年の通常予算を前年比15%減の32億3800万ドルとする。通常予算は政治、人道、軍縮、経済、社会問題、通信といった分野が対象となっている。
同氏は「2024年末時点で(拠出金の)未払いは7億6000万ドルで、そのうち7億0900万ドルが今なお未払いのままだ。25年分は8億7700万ドルを受け取っていないため、未払い金総額は現時点で15億8600万ドルになっている」と述べた。「手元流動性は依然危うく、許容不可能な額に上る未払い金を踏まえると、国連総会で最終予算が承認されるかどうかにかかわらず、この試練は続くだろう」と語った。
米国は国連予算の最大拠出国だが、トランプ大統領は拠出金の削減を求めている。
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