最新記事
南アフリカ

トランプ、南アでのG20サミット開催を「恥」と非難、米代表団派遣を取りやめ

Trump: US to Boycott G20 in South Africa, Citing Treatment of White Farmers

2025年11月10日(月)15時33分
ゲイブ・ウィスナント

驚く南ア大統領に「白人虐殺の証拠」を突きつけたトランプ(5月21日、ホワイトハウス)REUTERS/Kevin Lamarque

<南アフリカの白人に対する「人権侵害」を理由に、トランプ政権がG20欠席を表明>

2025年11月7日、ドナルド・トランプ米大統領は、今月下旬に南アフリカのヨハネスブルクで開催される予定のG20サミットに米政府関係者を派遣しないと発表した。同国で「白人の迫害が行われている」という理由からだ。

【動画】ホワイトハウスを訪ねた南ア大統領に、トランプが予告もなく突きつけた「白人虐殺」の「証拠」映像や報道。後の検証でフェイクと判明した

「G20が南アフリカで開催されることは完全な恥だ」と、トランプは自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿。アフリカーナー(オランダ、フランス、ドイツなどからの移民の子孫で構成される白人系住民)の農家に対し、暴力や土地の接収といった「人権侵害」が同国政府により黙認されていると非難した。

こうした主張について、南アフリカ政府はこれまでも一貫して強く否定してきた。

トランプは以前からG20出席を見送る意向を表明していたが、代理として出席予定だったJ・D・バンス副大統領の派遣も取りやめた。事情に詳しい関係者が匿名を条件にAP通信へ語った。

南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、2025年5月21日にホワイトハウスでトランプと会談した際、アパルトヘイト(人種隔離政策)の廃止から30年経った今でも、白人の生活水準は依然として多数派の黒人より高いことを指摘し、トランプの主張を「完全に虚偽」と一蹴していた。

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

独経済団体、半数が26年の人員削減を予想 経済危機

ワールド

中国軍、台湾周辺で実弾射撃伴う演習開始 港湾など封

ビジネス

韓国クーパン、顧客情報大量流出で11.8億ドルの補

ワールド

尹前大統領の妻、金品見返りに国政介入 韓国特別検が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中